不動産を売却する際に、「大手不動産会社」と「地元密着型の不動産会社」のどちらに依頼すべきか悩む方は少なくありません。
大手は知名度や豊富な実績が魅力で、全国展開による広範なネットワークが強みです。
一方で、地元の不動産会社は地域の細かな市場動向に精通しており、地元ならではの顧客基盤が強みといえます。
それぞれの特長を理解し、自分の物件やニーズに合った選択をすることが、売却成功への近道となります。
そこでこの記事では「大手不動産会社」と「地元密着型の不動産会社」のメリット・デメリットを詳しく解説していきます。
不動産仲介会社の選び方
この記事では不動産仲介会社の選び方を「大手不動産会社」と「地元の不動産会社」の2つに絞ってメリット・デメリットを紹介していきますが、基準となる選び方も最初に紹介します。
知っておきたい選び方の基準は以下の5つです。
- 実績と信頼性で選ぶ
- 広告力で選ぶ
- 顧客数、顧客層で選ぶ
- 担当とのコミュニケーションで選ぶ
- 仲介手数料で選ぶ
実績と信頼性で選ぶ
大手や地元に限らず、運営歴が長く実績が豊富なところは対応力が高く売却活動もスムーズに進みやすいです。
また、案件の多い大手不動産は売却に関する税金や法律面も詳しいため安心感があります。
広告力で選ぶ
広告力では大手に軍配が上がり、確保されている予算も多いです。
さらに、大手は様々な媒体からアプローチしているため認知度も高く、購入者が見つかりやすいのも特徴。
認知度の高さは買い手の安心感にも繋がっています。
顧客数、顧客層で選ぶ
顧客数は全国に顧客ネットワークがあり、広告力のある大手のほうが多く確保できています。
ただ、地元密着型の不動産会社は顧客数で大手に劣るものの地域の顧客層に強く、特定エリアの買い手を探しやすいです。
担当とのコミュニケーションで選ぶ
担当とうまくコミュニケーションがって良い関係を築けるかどうかも不動産売却において大事なポイントです。
売却は数ヵ月から長くて数年に及ぶことがあるため、担当者の連携力も必要となります。
信頼ができてマメに連絡をしてくれる担当者を選ぶことでより、売却をスムーズに進められるでしょう。
仲介手数料で選ぶ
不動産売却時に支払う仲介手数料は、会社によって異なります。
一般的に、法律で定められた上限があり売買価格の3%＋6万円が多いですが、一部の会社では割引を提供していることも。
手数料で損をしないように、提供されるサービス内容をしっかり確認しておきましょう。
大手不動産会社で売却するメリット
大手不動産会社で売却するメリットは以下の4つが挙げられます。
- 豊富な実績とノウハウがある
- 幅広くアプローチをかけることができる
- 顧客の基盤が厚い
- 売却以外のサポートも充実
豊富な実績とノウハウがある
大手は多くの取引を手掛けており、複雑な取引にも対応できる経験があります。
従業員の教育体制も整っていることから、一定水準の対応が見込めますし対応している顧客数が多いため売却のサポートもよりスムーズです。
また、法律的なサポートや、複雑な手続きに関しても安心して任せられます。
幅広くアプローチをかけることができる
大手不動産会社は全国に展開しており、広いネットワークを持っているため拡散力があります。
その拡散力で自身が保有する不動産を全国の購入希望者にアプローチできるため、早期の売却がしやすいです。
また、広告費などの予算が多く確保できていることも大手ならではの特徴でテレビやSNS、雑誌など多様な媒体で宣伝を行えます。
広告などの露出が高い分、信頼性も高まるため買い手も安心して購入できます。
顧客の基盤が厚い
大手は抱えている顧客が多く、しっかりとした基盤があります。
抱えている顧客は買い手の候補になるため、それだけ売却にかかる時間が短くなり希望する価格で売り切れる可能性があります。
売却以外のサポートも充実
大手は売却だけでなく、リフォームや住み替えの相談など不動産を総合的にサポートしているところも多く、サービスが充実しています。
そのため、不動産に関するあらゆる悩みが質問できて解決までスムーズです。
大手不動産会社で売却するデメリット
大手不動産会社で売却するデメリットは以下の2つが挙げられます。
- 顧客が多いためスピード感が遅くなる可能性がある
- 対応がテンプレート化されている
顧客が多いためスピード感が遅くなる可能性がある
大手は多くの顧客を抱えており、同時並行で売却を進めていくため1人に割く時間が少なくなりがちです。
お問い合わせをしても連絡が返ってくるのが遅くなったり、スピード感を重視して売却をしたい人にとってはやきもきする時間がでてきます。
対応がテンプレート化されている
大手は接客や対応マニュアルがきっちり決まっており、売却する不動産や売主様に優先順位をつける傾向があるため、自分への対応が疎かに感じることもあるでしょう。
そのため、担当とコミュニケーションをとりつつ円滑に売却を進めたい人にとっては不満がでることもあります。
ただし、マニュアルがあることで安心感があるため一様にデメリットとは言い切れない部分です。
地元密着型の不動産会社で売却するメリット
地元密着型の不動産会社で売却するメリットは以下の3つが挙げられます。
- 地域の市場や価値に詳しい
- 親身になってサポートしてくれる
- 地域で探している濃い層にアプローチできる
地域の市場や価値に詳しい
地元の不動産会社は地域の特性や市場に詳しく、様々な情報を把握しています。
その地域ならではの重要視されることを知っていたり、売却物件の周辺に新しい施設が建築されることや開発計画があるなどの情報を独自で入手しやすいです。
このような情報を知っている不動産は適正価格で売却のサポートをしてくれます。
親身になってサポートしてくれる
地元の不動産会社は深くコミュニケーションがとれて親身になって相談にのってもらえることが多い印象。
なぜなら、大手と比べると案件数が少なく、地元の顧客を大事にしたいという想いがあるためです。
大手にはない柔軟な対応で売却をサポートしてくれます。
地域で探している濃い層にアプローチできる
地元の不動産会社は独自の人脈やルートを保有していることが多いです。
買い手に関してもお付き合いがある地元の不動産のみから情報を仕入れている人もいるため、大手ではアプローチしきれない層に不動産を宣伝することができます。
地元密着型の不動産会社で売却するデメリット
地元密着型の不動産会社で売却するデメリットは以下の2つが挙げられます。
- 集客範囲が狭い
- 大手に比べて実績が劣りやすい
集客範囲が狭い
大手と比べると広告に費用がかけられず、店舗自体のネームバリューもありません。そのため、集客の範囲がどうしても狭まってしまいます。
集客の範囲が狭まると買い手の候補も少なくなってしまうため、売却の機会を逃してしまうことも。
また、買い手からしても認知度の低い不動産会社から購入するのは、安心面や信頼面からためらってしまう場合があります。
大手に比べて実績が劣りやすい
大手は大量の案件をこなしているため実績も地元の不動産より多いです。
また、大手の場合は豊富な人員が確保できているため得意分野もその分広くなりますし、自分が得意な分野で活躍しており適材適所で業務を担当しているため総合力が高いです。
地元の不動産の場合、案件数の差から対応したことがない複雑な案件を依頼されたときにスムーズに売却がいかない可能性があります。
まとめ
この記事では大手不動産会社と地元不動産会社の選び方に関してメリット・デメリットを紹介してきました。
最後におさらいをしておきましょう。
■大手不動産会社で売却するメリット
- 豊富な実績とノウハウがある
- 幅広くアプローチをかけることができる
- 顧客の基盤が厚い
- 売却以外のサポートも充実
■大手不動産会社で売却するデメリット
- 顧客が多いためスピード感が遅くなる可能性がある
- 対応がテンプレート化されている
大手不動産会社は、顧客の多さや広告力を活かした広範囲での売却に強く、実績豊富で信頼性も高いです。
■地元密着型の不動産会社で売却するメリット
- 地域の市場や価値に詳しい
- 親身になってサポートしてくれる
- 地域で探している濃い層にアプローチできる
■地元密着型の不動産会社で売却するデメリット
- 集客範囲が狭い
- 大手に比べて実績が劣りやすい
地元の不動産会社は、地域の特性に応じた柔軟で親身な対応が強みです。地元での人脈や市場の知識を活かして大手にはない独自のルートで売却できることもあります。
どちらを選ぶかは、大手と地元不動産それぞれの特徴を把握することが重要です。
ただ、そうは言ってもなかなか決められないものです。
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